
前回の記事では、9kgの砂袋を使った「強制リラクゼーション」の体感についてお話ししました。 今回は、なぜこの「重さ」が、特に大人の男性や多忙な現代人に必要なのか。 アメリカの科学的エビデンスとインドのヨガ哲学、2つの視点から解説したいと思います。
■ 米国エビデンス:幸せホルモンへのスイッチ
アメリカの研究では、身体への適度な圧迫(ディープ・タッチ・プレッシャー:DTP)が、神経系に劇的な変化をもたらすことが分かっています。
重い布団に入ると安心して眠くなるのと同じ原理で、身体に適切な重さが乗ると、以下のホルモン変化が起こることが示唆されています。
- ストレスホルモン(コルチゾール)の減少
- 幸せホルモン(セロトニン)の増加
- 睡眠ホルモン(メラトニン)の生成促進
つまり、砂袋を乗せることは、単なるストレッチ補助ではなく、「脳を休息モードに切り替えるスイッチ」をONにする行為なのです。
■ 「体重の10%」の法則
では、なぜ「9kg」なのか? アメリカの作業療法などのガイドラインでは、リラックス効果を得るための加重は「体重の約10%+α」が推奨されています。
体重50kgの方なら5kgの砂袋で十分ですが、体重70kg〜90kgある男性クライアントの場合、5kgでは軽すぎて、脳が「守られている」と認識する深層圧に届きません。 9kgという重さは、大人の男性が科学的に最もリラックスできる「ゴールデン・ウェイト」と考えています。

■ ヨガの叡智:地に足をつける(グラウンディング)
インドの伝統的なヨガ(特にアイアンガーヨガ)の視点でも、重りは重要な意味を持ちます。

太ももの付け根に重りを乗せることで、大腿骨を骨盤の奥へと沈み込ませます。 これにより、浮足立っていた身体と心が「大地に根付く(グラウンディング)」感覚を得られ、現代人が酷使しがちな腰回りの深層筋(腸腰筋)が完全にリリースされます。
■ まとめ:質の高い「脱力」を
トレーニングで身体を鍛えることと同じくらい、「質の高い脱力」を覚えることは、パフォーマンスアップや怪我の予防に不可欠です。
9kgの砂袋に押し潰される??
心地よさと安心感。 それは、科学と伝統に裏付けされた、理にかなったリカバリー方法です。
ぜひ会員さんでこの不思議な「軽くなるための重さ」を体験したい人はお声がけください。
基本的には鍛えて疲れにくい體をつくってもらうことが優先ですがw

