もちろん、水分不足も様々なよくない(時には重篤な)症状を引き起こしますので、十分な注意(適切な対処)が必要です。
毎年、夏になると熱中症により命を落とすという悲惨なニュースが報道されます。熱中症は体内に異常に熱が溜まり体温調節機能が破綻した結果生じる症状で、特に子供やお年寄りに多いのですが、若い人でも起こる可能性は十分あります。
熱中症は夏の暑い日に屋外で運動している時だけ起こると誤解している人が少なからずいるようですが、
屋内であっても(エアコンが効いている部屋であっても!) 発症頻度は低くありません。
さらに言うと、冬場であっても起こらないとは言い切れないのです。軽症の場合、大量の発汗や下肢のこむら返り、熱中症になるとめまいや吐き気、激しい頭痛を感じます。運動中、このような状態にならないためには、上手な水分補給(表2)が必要です。
運動中の上手な水分補給 |
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①夏の運動 屋外(炎天下)・・・1ℓ/時(15分おきに250ml) 屋内(冷房)・・・500ml/時(15分おきに100~150ml) |
②冬の運動 屋外・・・200-300ml/時(15分おきに50~75ml) 屋内(暖房)・・・300-500ml/時(15分おきに75~125ml) |
※水やお茶でもよいが塩分やクエン酸を混ぜると吸収がよくなる。 ※スポーツドリンクは高カロリーのものが多いため 5〜10 倍に薄めるとよい。 |
なお、血糖値が高めの人は、血糖値が上昇することで尿量が増加し、尿と共に体内の水分が排出されてしまい、脱水症状を起こしやくなります。このような人は、発汗を自覚する前から水分をしっかり補充して運動をおこなうようにしましょう。