ゴルフ、野球、テニスなど強い球を打ちたい気持ちは皆さん持っていると思います。「道具を振る」動作という前に、よくいわれる「軸がぶれない」とはどういうことか考えてみる第二弾です。
前回は、立位バランスの基本となるのが、足底(そくてい)で、足の裏にたくさんある固有受容器(センサー)がポイントと説明しました。
このように足底の固有受容器(センサー)は、立位バランスにおいて最初の情報を得るところです。ですからこの固有受容器(センサー)を発達していないと、体がどういう状態になっているか脳に伝達されにくくなり、脳も適切な司令が出せないということになります。
ということは、ゴルフ、野球、テニスなど強い球を打つために「道具を振る」動作の前に、固有受容器(センサー)の感覚のずれがそのまま「軸がぶれる」ということを理解できたかと思います。
二足歩行の人間がグラグラせずにボールを打つ為には、体のバランス能力が要求されるだけではなく、ボールまでの空間把握能力やコーディネーション能力なども必要です。しかし根本的によくいわれる「軸がぶれない」というのは固有受容器(センサー)を発達なくしては成立しないということになります。
固有受容器(センサー)は、使わなければその機能はどんどん低下します。例えば骨折して長い間足ギプス生活をしていた人は、固有受容器(センサー)の機能が低下するために、ギプスが外れてもはじめはの頃は歩くとバランスを崩すということがよくあります。また高齢者などでは、固有受容器(センサー)の機能が低下し、そのため立位バランスをとることが難しくなった結果転びやすくなり、転倒事故につながるということがよくあります。
この固有受容器(センサー)機能は、意識して使うようにすれば、比較的早く活性化させることができます。それではその方法については続きまたの機会に書きたいと思います。