実際に一般的な体幹トレーニングで腹圧は上がるのか?
下記データは、安静仰臥位での腹圧を 0%,バルサルバ手技での 腹圧を 100%とした相対評価値です。
各運動と腹圧動態(下代小平,谷本道哉:体幹トレーニングおよび各種運動時の腹腔内圧の変化動態と体幹筋群の筋活動の関係 実 験力学.2018; 18: 184–191.)より改変)
上記データ黄色のグラフのように、前後左右のプランクでの腹圧は,10%% Val. 程度以下なので安静立位と同程度であり,ほぼ腹圧は上がらない。ボールを投げたり蹴ったり,打撃,ジャンプなど を全力で行った場合の腹圧は,瞬間的に 4-60% Val. と大きく上昇が見られた。筋力トレーニングではスクワットで大きく上昇し,10RM 負荷で 45% Val. 程度でした。
一般的なトレーナー達は、四肢の土台の安定のための体幹の剛体化を狙ってプランクを行ってるのでしょうが,そもそも多くの競技動作において 体幹は剛体化させていないので、瞬間的に大きな力を発揮するダイナミックな競技動作で,腹圧が特に大きく高まると考えられます。
LMTを中心とトレーニングするダンデライオンジムネイジアムでは、メンバーさんに体幹トレーニングを別々に区分けして行わないのは、このような理由があるからです。
ちなみに、腹圧上昇がスクワットやベンチプレスなどのフリーウェイが良くてもフォームが悪ければ全く意味はありません。
効率よくトレーニングするには正しい知識とトレーニングコーチを選ぶ目は必要だと思います。