前回同様今回も、脳の発達と栄養に関連する文献情報をご紹介しますね。
ダンデライオンジムネイジアム | D…


こどもの脳の発達に重要な栄養素② – ダンデライオンジムネイジアム | DANDELION GYMNASIUM 登戸、パーソナ…
こどもの脳の発達に重要な栄養素② コラム 自閉症やADHD、不安障害など、子どもの神経発達と「腸内細菌」の驚くべき関係。乱れた腸内環境が、なぜ脳機能に影響するのか?食…
| ■7~ |
| 方法:血漿ビタミンB12濃度は8歳時に測定した。発達神経心理学的評価(NEPSY-II)、ウィスコンシンカード分類テスト(WCST-64)、デリス・カプラン実行機能システム(D-KEFS)、ウェクスラー児童知能検査(WISC-V)から選択したサブテストを用いて、8.5歳および10.5歳時点における実行機能の構成要素(抑制、作業記憶、認知的柔軟性)を評価した。 7.5歳時の脳ネットワーク機能的結合性(FC)は磁気共鳴画像法により取得した。主要な交絡因子(社会人口統計学的特性、成長・生活習慣要因など)を調整した線形回帰分析により、8歳時の血漿ビタミンB12濃度と7.5歳時のFC、および8.5歳時・10.5歳時のEFとの関連性をそれぞれ検討した。 |
| 結果:8歳時のビタミンB12濃度が高いほど、8.5歳時の認知的柔軟性が高い傾向が認められた[β(95%CI): 3.23 (0.03, 6.43) WCST-64 持続的反応 (n = 254)]。 また、10.5歳時の作業記憶の向上とも関連していた [0.42 (0.04, 0.8) WISC-V 文字数字順序課題 (n = 304)]。 一方でNEPSY-IIやD-KEFSサブテストとの関連は認められなかった。 ビタミンB12濃度の上昇は、作業記憶と認知的柔軟性に関連する背側注意ネットワークおよび前頭頭頂ネットワークの機能的接続性(FC)の低下と関連していた(β -0.125, SE: 0.06381, t値: -2.03, n = 234)。 |
| 結論:児童後期におけるビタミンB12濃度の上昇は、実行機能(EF)および脳ネットワークの機能的結合(FC)に有益である可能性があるが、比較可能性のためには同様のEFテストを用いた研究による確認と、脳ネットワークFCの前向き縦断的測定が必要である。 |
次回は、妊娠中のビタミンDの状態と4年後の子どもの神経認知機能についての
文献紹介しますね。

