人間が痩せることには限度があります。そして、体重指数(BM)が23 未満(身長約160cmの人でおおよそ59kg以下)の場合、少し体重が多い人よりも死亡リスクが高いことが、3,000万人以上を対象とした複数の研究を調査した国際的な研究チームによって明らかにされています。
この結果は、「痩せすぎによって健康上の問題がある可能性が高い人」を除いても変わりませんでした。
また、BMIが低すぎることは体調を悪化させる可能性もあります。例えば低体重に悩む女性は、「いくら休息をとっても、常に疲れているような気がする」などということがあります。
そしてこの症状は、標準的な体重に戻した場合に改善されることが多いのです。
そもそもBMI自体が筋肉と脂肪を区別せず、そして民族や体型の違いを考慮していない評価であるという問題点から、その測定方法には一定数の批判も存在しています。
やはり、体重という考え方は非常に複雑で、経験豊富な研究者や専門家でさえも、体重に関与する要因の全ては、完全には把握しきれないのが現状です。